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『残クレはお得か損か』

 クルマの買い方で注目されているのが「残価設定型クレジット」、通称「残クレ」と呼ばれる自動車ローンです。

 残クレとは、クルマの価格から残存価格(将来の価値)を差し引いて、残りを分割で支払う方式です。

 例えば500万円するクルマを、5年後の残価が200万円になると設定して、300万円分を分割で支払います。 ここで重要なポイントは、金利は分割で支払う300万円に掛かるのではなく、全体の500万円に掛かること。利率は店舗によって異なりますが、残クレの場合一般的なディーラーのオートローンと同程度の4〜10%といわれています。

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 一方で、銀行のマイカーローンを利用すると利率は1〜5%程度が相場です。つまり、金利分だけを考えると残クレのほうが余分な支払いが生じることになります。

 ボディをぶつけたり、こすったりしてキズを付けてしまった場合、想定よりクルマの状態が悪いとみなされ、設定した残価より価格が低くなってしまうため、追加で費用を請求される場合があるのです。

 また、走行距離も決められていて、オーバーすると、これも追加費用の対象となります。このため残クレを利用するとクルマをキズつけないように、走行距離をオーバーしないように、常に気を遣って乗るようになり、ストレスがたまるという話をよく耳にします。しかし、事故で価値が下がるのは残クレに限ったことではなく、設定距離は月間1000kmとか1500kmで休日しか乗らないとかであれば全く問題ない程度です。逆に走行距離が短くて、キズが全くない状態であっても残価設定が上ることにはならず、そのままディーラーに出せばディーラー側が有利になってします。想定の残存価格よりも値が付きそうなら、買取店等で買い取ってもらい清算するという方法も有ります。

 もちろん、改造やドレスアップは厳禁ですが、元の状態にもどせるドレスアップであれば問題なしです。

 また、全損事故の場合、残価を含めたローン残額の一括返済を求められることがあります。車両保険に入っていれば保険で補填できますが、万が一、保険に入っていないと大変です。(残クレでも車両保険、それも自損事故もカバーする保険に加入しておくことが重要です。) 

 ひと月当たりの支払いが少なくできるのは魅力的であり、ワンランク上の車も視野に入れられるのは大きなメリットです。メリット・デメリットをよく理解した上で、慎重に判断してください。 

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